つみたてNISAに興味はあるけど、どの銘柄を選べばいいのか分からない……。
そんな悩みを抱える初心者のあなたに向けて、当ブログではFPである私がつみたてNISAの基本からおすすめの銘柄、賢い選び方などをわかりやすく解説します。
この記事の内容は2023年5月9日時点での情報です。
実際の投資を始める前に最新情報をご自身でご確認ください。
この記事の要点
1.つみたてNISAとは
→投資の税制優遇制度
2.おすすめの銘柄
→アメリカか全世界に投資するインデックスファンド
3.おすすめの証券会社
→SBI証券
初心者が知るべきつみたてNISAの基本
つみたてNISAとは?
つみたてNISAは、少額から始められる税制優遇型の投資制度です。
政府が個人の資産形成を支援するために導入した制度で、長期的な投資を促すことが目的です。
年間40万円まで投資可能で、つみたてNISAでの投資は利益に対する税金が発生しません。
通常であれば、投資の利益には20.315%の税金が発生します。
数字を使って比較してみましょう。
投資の利益が100万円あった場合、通常であれば20万3,150円の税金が発生するため、手元に残る利益は79万6,850円です。
一方で、つみたてNISAを利用すると、100万円の利益がそのまま手元に残ります。
つみたてNISAは、節税効果がありながら少額から始められる投資制度です。
つみたてNISAのメリットとデメリット
つみたてNISAにはメリットもデメリットも存在します。
投資には必ずリスクが伴うため、メリットだけでなくデメリットも理解しておくことが大切です。
メリット:非課税で資産形成ができる
デメリット:損益が非課税の範囲内であるため、損失を税金で相殺できない
メリットは先ほど解説した通りです。
利益が非課税となり、効率的に資産形成できます。
デメリットの損失を税金で相殺できない場合について解説します。
例えば、あなたが年間で100万円の給与所得があり、20万円の投資損失が発生した場合、この投資損失を給与所得と相殺できます。
具体的な計算方法は以下の通りです。
給与所得:100万円
投資損失:20万円
課税対象所得:100万円(給与所得)- 20万円(投資損失)= 80万円
この場合、課税対象所得は80万円になります。投資損失があったため、課税対象所得が減少し、結果的に税金の負担が軽減されます。
ただし、このような損失の相殺は、通常の投資に限られます。
つみたてNISAの場合、非課税のため、損失を他の所得と相殺することができません。
そのため、投資のリスクを考慮する際、通常の投資とつみたてNISAの違いを理解しておくことが重要です。
つみたてNISAを利用する際は、メリットとデメリットを理解し、適切な投資判断を行いましょう。
インデックスファンドとアクティブファンドの違い
インデックスファンドとアクティブファンドは、運用方法が異なる投資信託です。
投資信託の運用方法によってリスクやリターンも異なるため、違いを理解しておくことが重要です。
インデックスファンドは、特定の市場指数に連動する投資を行うため、アクティブファンドと比較するとリスクは低いがリターンも限定的です。
一方、アクティブファンドは、ファンドマネージャーが積極的に運用を行うため、リスクは高いがリターンも大きくなる可能性があります。
インデックスファンドとアクティブファンドは、運用方法やリスクリターンが異なる投資信託です。
アクティブファンドは単年の成績でインデックスファンドを上回る年があっても、5年、10年、20年と長期で運用するとマイナスとなってしまう年が足を引っ張りインデックスファンドに負けることが多いです。
そのため、個人的には長期投資を考えている人にはインデックスファンドをおすすめします。
つみたてNISAでの賢い銘柄選びのポイント
信託報酬をチェックする
信託報酬は投資信託のコストであり、低いほど良いです。
信託報酬が高いと、運用成果が出ても収益が減少するからです。
例えば、投資額が100万円として信託報酬が0.1%の投資信託Aと1%の投資信託Bがあった場合で考えます。
10年後に投資信託Aが年間平均5%のリターンを得た場合、信託報酬を差し引いた純利益は年間4.9%です。
5%(リターン) – 0.1%(信託報酬) = 4.9%(手元に残るリターン)
一方、投資信託Bが同じ5%のリターンを得た場合、純利益は年間4%になります。
5%(リターン) – 1%(信託報酬) = 4%(手元に残るリターン)
この状況で10年後の収益を比較すると、投資信託Aの収益は約162万円、投資信託Bの収益は約148万円になります。
このように、信託報酬の差がわずか0.9%でも、長期投資すると収益に大きな違いが生じることがあります。
賢い銘柄選びのためには、信託報酬をチェックし、低いものを選ぶことが重要です。
分散投資を意識する
分散投資はリスクを減らし、安定的な投資を目指す方法です。
1つの銘柄や業種に投資を集中させると、その銘柄や業種が下がった際に大きな損失を被る可能性があるからです。
例えば、ある投資家が国内株式に300万円投資し、そのうち50%が電気自動車関連銘柄に集中していたとします。
もし電気自動車業界に大きな問題が発生し、その銘柄が30%下落した場合、投資家は45万円の損失を被ることになります。
しかし、もし投資家が国内株式、海外株式、債券に各々100万円ずつ分散投資していた場合、同じ電気自動車関連銘柄の下落による損失は15万円に抑えられます。
このように、分散投資を意識して投資信託を選ぶことで、リスクを抑えることができます。
運用実績と純資産額を確認する
運用実績と純資産額は、投資信託の信頼性や安定性を判断するために重要な指標です。
運用実績が良い投資信託は、継続して成果を上げる可能性が高いです。
また、純資産額が大きい投資信託は、安定して運用されている証拠です。
運用実績が5年以上続いている投資信託や、純資産額が100億円以上の投資信託を選ぶと良いでしょう。
賢い銘柄選びのポイントとして、運用実績と純資産額を確認し、信頼性の高い投資信託を選ぶことが大切です。
つみたてNISAでおすすめの銘柄
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、文字通り全世界の株式に投資できる投資信託です。
S&P500などアメリカ株投資と比較すると、このファンドは世界中の株式に広く投資しているため、地域リスクを分散させることができます。
これにより、一部の国や地域の経済変動による影響を抑えることが可能です。
特定の国や企業に偏った投資をせず、世界経済全体の成長を享受できる点がおすすめの理由です。
また、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、インデックスファンドであるため、運用コストが低いです。
信託報酬が低いことで、長期投資においてもコスト負担が軽減され、リターンが向上する可能性があります。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
S&P500に連動する低コストのインデックスファンドです。
S&P500はアメリカの大型株500社を対象とした指数で、経済の動向を捉えやすく、信託報酬が低いため初心者にも適しています。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、S&P500に連動する投資成果を目指します。
簡単に言うと、アメリカの大型株への投資を希望する初心者におすすめのファンドです。
SBI証券を利用している人など、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドを購入できる人は、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドでもいいかもしれません。
ここで伝えたいことは、S&P500に投資する低コストのインデックスファンドがおすすめ、ということです。
SBI・V・全米株式インデックス・ファンド
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドはアメリカの株式市場に投資する低コストのインデックスファンドです。
アメリカの株式市場は世界経済に大きな影響を与える力があり、成長が期待できます。
また、信託報酬も低いため、初心者に適しています。
先ほどのS&P500もアメリカに投資するインデックスファンドでしたが、違いがあります。
S&P500はアメリカの主要な大企業500社に投資しますが、こちらは全米株式とあるように、大企業だけではなく中小企業にも投資が可能です。
投資対象が同じ投資信託に「楽天・全米株式インデックス・ファンド」がありますが
SBI・V・全米株式インデックス・ファンドと比較すると信託報酬が高いため、これからつみたてNISAを始める人にはSBI・V・全米株式インデックス・ファンドをおすすめします。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
8種類の資産に分散投資するインデックスファンドです。
eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は、株式や債券など8種類の資産に分散投資します。
ポイント
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国内株式
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先進国株式
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新興国株式
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国内債券
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先進国債券
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新興国債券
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国内REIT
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先進国REIT
REIT(リート)について簡単に解説すると、不動産に投資して収益を得る投資商品のことです。
お金を出し合って建物や土地を買い、その家賃や利益をみんなで分け合うようなイメージです。
少額で不動産投資ができる反面、あなたが実際に不動産を所有するわけではない点には注意が必要です。
資産を幅広く分散投資したい初心者におすすめのファンドです。
初心者におすすめの証券会社3選
複数の証券会社の口座を保有することはできますが、つみたてNISAの口座は1人1口座までしか保有できません。
別の証券会社への変更は可能ですが、手続きがあり手間がかかるため、証券会社選びは重要です。
ここでは、これからつみたてNISAを始めようと考える投資初心者におすすめの証券会社を3社紹介します。
SBI証券
1つ目はSBI証券です。
おすすめの理由は手数料の安さと取扱銘柄の多さです。
手数料は証券会社によって異なり、信託報酬と同様に基本的には安い方がリターンが高くなります。
SBI証券はつみたてNISAで選べる銘柄がトップクラスに多いため、途中で別の銘柄に投資したいと考えた際でも別の証券会社につみたてNISAの口座を移動させずに済む可能性が高いです。
三井住友カードを使った積立投資や投資信託の保有額に応じたポイント還元など、もらえるポイントも多いため、効率的な資産形成が見込めます。
手数料の安さや取扱銘柄数などから、特別な理由がない人にはSBI証券がおすすめです。
楽天証券
楽天証券も初心者におすすめの証券会社です。
楽天証券の最大の魅力は楽天ポイントを投資に利用できる点です。
楽天カードを利用した積立投資や楽天ポイントで投資信託を購入できる点など、いわゆる楽天経済圏を利用している人におすすめの証券会社です。
先ほど紹介したSBI・V・全米株式インデックス・ファンドなど、取扱のない銘柄もありますが、多くの銘柄を取り扱っているため、楽天証券もおすすめできます。
マネックス証券
マネックス証券がおすすめの理由はポイント還元率の高さです。
マネックスカードを発行し、クレジットカードで投資信託の積立をすると、積立額の1.1%がマネックスポイントで還元されます。
SBI証券や楽天証券にもクレカ積立がありますが、ポイント還元率はマネックス証券が1番高いです。
そのため、つみたてNISAをお得に始めたい人にマネックス証券はおすすめです。
まとめ
この記事では、初心者が知るべきつみたてNISAの基本や、おすすめの銘柄を紹介しました。
つみたてNISAは、インデックスファンド、アクティブファンド、バランス型ファンドといった様々な銘柄があり、それぞれのメリットとデメリットがあります。
また、賢い銘柄選びのポイントとして、信託報酬や分散投資、運用実績と純資産額の確認が重要です。
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